レディエッセとは、フィラー治療に使われる充填剤で、骨や歯を形成するカルシウムハイドロキシアパタイトが主成分の安全性・信頼性の高い製品です。鼻や顎、頬の輪郭形成やしわの改善の治療に使われます。フィラー治療といえばヒアルロン酸が主流ですが、レディエッセは最新のフィラー製剤の１つです。そこで、今回は、レディエッセの特徴やヒアルロン酸との違いについてご紹介します。
レディエッセの特徴
レディエッセのメリットは主に4つです。
1つ目は、定着しやすく、効果の持続期間が長いことです。
2つ目は、非アレルギー性・非毒性・非抗原性・非発がん性の注入剤で、世界10カ国で承認を得ており、安全性の高いことです。生体適合性なので、アレルギーを起こす心配も少ないです。
3つ目は、高さを出す力や、形状にシャープさを出す力に優れているので、ヒアルロン酸など他の注入剤では難しいシャープな輪郭形成が可能なことです。また、周囲への馴染みが良く、メスを使わずに綺麗な輪郭形成を行うことができます。
4つ目は、注入した部位の周りのコラーゲン生成を促すので、レディエッセが体内に吸収されてしまっても、生成されたコラーゲンが2〜3割程度残り、肌本来の肌再生効果によって、さらなる持続効果が期待できることです。だから、施術前の状態まで戻ることはほとんどありません。
一方、デメリットもあります。
1つ目は、レディエッセには溶解剤がないので、一度注入するとすぐに修正することができないため、元に戻すのに時間がかかります。
2つ目は、吸収されても完全に溶けきることがないので、カルシウムが体の中に半永久的に残ってしまうリスクがあることです。
3つ目は、注入前に必須である局所麻酔で腫れてしまうことです。
4つ目は、粒子が粗いので、注入時の痛みを感じやすいことです。
その他、副作用として、針の注入部の赤みや腫れ、内出血の可能性も考えられます。
レディエッセの費用は、0.1ccあたり約9,000〜2万円で、ヒアルロン酸と比較すると、レディエッセの価格は高くなります。しかし、吸収速度を考えると、ヒアルロン酸は頻繁に注入する必要があるため、結果的にレディエッセの方が安く済むケースもあります。
また、レディエッセのダウンタイムは、個人差はあるものの、5日〜2週間程度とされています。
レディエッセとヒアルロン酸の違い
レディエッセとヒアルロン酸の最大の違いは、効果の持続期間の長さです。
レディエッセの持続時間は12〜24ヶ月、ヒアルロン酸の持続時間は3〜12ヶ月程度です。レディエッセはヒアルロン酸より、ゆっくりと時間をかけて吸収されるので、ヒアルロン酸よりも持続時間が長くなる傾向にあります。ただし、レディエッセはある程度吸収されると、高さや輪郭形成の効果が減少するため、施術直後と同様の効果実感は1年程度といわれています。
また、1回あたりの注入量も異なります。
施術部位や顔の状態によって必要な注入量は異なりますが、レディエッセの注入量は最大で1.5ccが一般的です。他の注入剤に比べ、半分程度の注入量で施術ができるため負担の軽減が可能です。一方でヒアルロン酸は、ゴルゴラインでは1〜3cc、頬全体では2〜4ccなど多くの量を必要とします。
さらに、注入に使用する針の太さも違います。
美容クリニックでは細い針を使用することが多く、27〜32Gが一般的とされています。レディエッセは粒子が粗いので、注入する針も太く、ヒアルロン酸よりも注入時の腫れや痛みが出てしまうケースがあります。
まとめ
レディエッセは、吸収速度がゆっくりで、鼻筋やフェイスラインなど骨がある部位への注入が得意なので、鼻筋を通したい人、顔のたるみやフェイスラインを改善したい人、効果を長く実感したい人におすすめです。レディエッセに興味にある方は、デメリットもしっかり理解した上で、信頼できる医師を選んで施術されることが大切です。
