顔の表面には、菌があることをご存じですか?菌と聞くと悪いイメージを持つ方が多いと思いますが、これはただ体に害を与えるだけの菌ではなく、時には良い影響も与えるような、お肌の健康を保つために必要な菌です。
この菌を皮膚常在菌と言います。
皮膚常在菌には多くの種類があり、それらがバランスを保って共存しているのですが、そのバランスが崩れると乾燥肌や肌荒れをはじめ、さまざまな肌悩み・肌トラブルを起こしてしまいます。
そこで今回は、皮膚常在菌とは?について、皮膚常在菌の役割やお肌との関係を、お話していきます。
皮膚常在菌とは?
皮膚には、数百億から1兆もの菌が存在し、顔だけでも80万もの常在菌がいるといわれています。
皮膚常在菌は、表皮常在菌とも呼ばれますが、その名のとおり表皮=お肌の表面にいます。
数百もの種類があるなかでも、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、黄色ブドウ球菌などがよく知られています。
これらの皮膚常在菌は互いに悪い影響を与えたり、良い影響を与えたりしながら、ちょうど良いバランスを保つことで、お肌を健康に保っています。
しかし、誤ったスキンケアやそのほかの刺激などでこのバランスが崩れると、乾燥肌になったり、ニキビや肌荒れといった肌トラブルを招くことがあります。
肌の表面に存在している菌なので、「除菌しすぎ」「洗いすぎ」となった場合でも、肌トラブルに発展することがあります。
お肌を清潔に保つことは良いことですが、しすぎてしまうのは皮膚常在菌のバランスを崩してしまい、問題が起こってしまいます。
そのため、お肌のバリア機能を正常に保つためには、皮膚常在菌のバランスを崩さないよう適切に清潔を保つ必要があります。
皮膚常在菌のバランスを保つためには?
皮膚常在菌のバランスを保つためには、適切なスキンケアをする必要はお話した通りです。
では、適切なスキンケアとは一体どのようなスキンケアでしょうか?
ここでのポイントは、朝のスキンケアでいきすぎた洗顔で皮膚常在菌を洗い流しすぎると、皮脂も減り、皮膚のバリア機能を弱めてしまう可能性があるということです。
適切な洗顔であれば、洗顔後に皮脂は正常にでてくるので、それを餌にして皮膚常在菌のバランスは戻ります。これが適切なスキンケアです。
しかし、刺激の強い洗顔料の使用、過度な回数の洗顔、擦りすぎ洗顔で、まだ肌に留まっているべき角質まで落とした場合は、皮脂の生成が遅れたりすることで皮膚常在菌のバランスは崩れてしまうことがあります。
その結果、お肌の乾燥を助長させたり、肌トラブルに繋がってしまうのです。
朝の洗顔の他にも、メイク落としのクレンジングも気を付けなければなりません。洗浄成分が強すぎると菌を洗い流してしまい、きちんと落とせていないと菌が繁殖してしまいます。
そのため、セラミドやNMFなどを落とし過ぎない優しいクレンジング料を使うことをおすすめします。タイプとしては、クレンジングジェル、クレンジングクリーム、クレンジングミルクがおすすめです。
もちろん顔だけではなく、身体全体に皮膚常在菌は存在します。
長時間・頻回の入浴や、過度の手洗いも皮膚常在菌のバランスを崩す原因になります。これが手肌の乾燥や乾燥肌に繋がっていくので、注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。お肌の表面に存在する皮膚常在菌とは一体何なのか、皮膚常在菌のバランスを保つ方法が伝わっておりますと嬉しいです。
皮膚常在菌は日常と切り離せません。肌トラブルの原因を考える際の一つとして、皮膚常在菌の存在も覚えておくと良いでしょう。