肌のハリやツヤを保つために重要なヒアルロン酸。美容という点では、サプリメント、化粧品、ヒアルロン注射の3つでヒアルロン酸が使われます。このうち最も確実にほうれい線を目立たなくするのは、美容医療による注射です。そこで、今回は、ほうれい線改善に効果があるヒアルロン酸注射についてご紹介します。
ほうれい線治療としてのヒアルロン酸注射の特徴
ヒアルロン酸注射は、ヒアルロン酸を直接、ほうれい線のある肌に埋めることで、ほうれい線を目立たなくすることが可能なので、ほうれい線の改善に即効性のある効果を発揮します。肌をふっくらと見せる美容医療で、プチ整形とも呼ばれています。
最近では、ヒアルロン酸注射に使うヒアルロン酸の種類が増えています。一般的に、硬いタイプは、眉間のしわや深いほうれい線、鼻や唇などに適しています。
一方、柔らかいタイプは、目の下や額の浅いしわなどデリケートな部位に適しています。また、ヒアルロン酸の構造によって体内への吸収時間や持続性が異なります。ゲルタイプのものは、ゆっくりと溶解・吸収が進むため、効果が長続きします。
一方、液状タイプのものは、溶解・吸収が早く効果の持続性ではゲルタイプに劣りますが、なめらかで潤い感があります。さらに、どのような仕上がりにするか、たるみやしわの種類などによっても使うヒアルロン酸の種類は違ってきます。
ヒアルロン酸注射は、注入自体は5~10分程度と施術時間が短いことがメリットです。また、ほんの少量ですぐに効果が現れ、施術当日からすぐにほうれい線が気にならなくなります。傷跡はほとんど残らず、術後のダウンタイムもほぼありません。さらに、経済的な負担が美容医療の中では小さい方です。
ただし、皮膚の下に注入したヒアルロン酸は徐々にからだの中に吸収されていき、最終的にはなくなってしまうので、またほうれい線が目立ち始めます。効果の持続期間はほうれい線の深さなど個人差がありますが、数カ月から半年に1度は注射をしないとその効果を維持できません。
しかも、ヒアルロン酸を注入することでふっくら見せているだけなので、ほうれい線自体がなくなるわけではありません。中には長期にわたって効果が持続するというヒアルロン酸の種類もあるのですが、そういったものは体内に吸収されない成分が含まれていることがあるので、人によってはアレルギーを起こしたり、腫れの原因になることもあります。
また、ヒアルロン酸注射には医師の熟練した技術が必要です。ヒアルロン酸注射を試すのであれば、症例数の多い、熟練した技術を持った医師に行ってもらうことと、事前にしっかり相談をし、失敗のないようにヒアルロン酸の種類や起こりうるリスクについて納得した上で行うことが大切です。
注射以外でのヒアルロン酸のほうれい線への効果
ヒアルロン酸はさまざまな化粧品に配合されていますが、化粧品を塗ったくらいで、真皮にまで分子の大きなヒアルロン酸が浸透することはありません。そのため、ヒアルロン酸配合化粧品で目立つほうれい線を消すことはできないのです。
ただし、ヒアルロン酸には、保湿成分として高い保湿効果があるので、乾燥肌の予防や改善を行うことでほうれい線の予防にもつながります。
ヒアルロン酸のサプリメントもありますが、摂取することでほうれい線の改善に実際に効果があるかどうかについては、まだ証明されていません。食べた物や飲んだ物の多くは、胃や腸で消化・吸収されるので、経口で摂取したヒアルロン酸がそのままヒアルロン酸として肌や体内にいきわたることはないといえます。
まとめ
ヒアルロン酸が配合されている化粧品やヒアルロン酸サプリメントなどもありますが、ほうれい線を即効的に確実に改善できるのはヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸注射は手軽でリスクも低いので人気ですが、デメリットもきちんと理解した上で、施術をうけるかを検討することが重要です。