「ナールスゲン」という言葉を耳にしたことはありますか?化粧品成分の一種として最近認知度が上がっており、エイジングケアにとって大きな期待ができる成分と言われています。
毎日のお手入れをしていても、お肌のハリやツヤ、シワやたるみといった、年齢とともに気になる部分は出てきますよね。こんなお肌トラブルに手を打てるのが、京都大学が大阪市立大学との共同開発のもとに生まれたナールスゲンです。
そこで今回は、ナールスゲンとは?について、化粧品成分の基本や特徴も踏まえ、お話していきます。
そもそもナールスゲンとは
化粧品の全成分表示には、ナールスゲンという名前を使わず、表示名称は、「カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル」という、ほぼ覚えることができないような長い名前で記載されています。
今ではナールスゲンという化粧品成分として知られるようになりましたが、もともとは化粧品成分としてではなく、また、ナールスゲンという名前でもありませんでした。
実は、ナールスゲンは最初に、GGT(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)という酵素の阻害薬として、「GGsTopTM」と名前が付けられました。
GGTとは、「γGTP」とも呼ばれますが、肝機能検査のマーカーとして使われる酵素です。
その後、エイジングケア化粧品成分として応用すべく研究が進み、2012年にようやくエイジングケア化粧品成分として、世に出ることになったのです。
ここで初めて、「ナールスゲン」と名付けられました。
ナールスゲンはアミノ酸誘導体に分類される、水に溶けやすい性質をもった物質です。
「もとのアミノ酸に安定性や浸透性など少し改善を加えた物質」にあたり、極めて毒性が低いためお肌や体にも優しい成分です。
ナールスゲンは分子量が非常に小さく約331しかありません。お肌の表面にあたる「角質層」は分子量500以下の小さな物質を通しやすいため、お肌の奥深くまで浸透することが特徴です。
そんなナールスゲンが開発された当初は、化粧水とオールインワンゲルに配合されました。
その後、美容液や保湿クリームをはじめ、ハンドケアのアイテム、エイジングケアシャンプーなどの頭皮ケアのアイテム、エイジングケア向けの日焼け止め、口腔ケアのアイテムまで、その利用範囲は広がりつつあります。
ナールスゲンの魅力
エイジングケアが必要と考えるお肌トラブルは
・ハリやツヤの減少
・小ジワやたるみ
・ほうれい線やたるみ毛穴
・目の下のたるみ
・目の下のくま(黒クマ)
などがあたります。
これらは、表皮の衰えだけではなく、真皮にある線維芽細胞が衰え、コラーゲンやエラスチン、HSP(ヒートショックプロテイン)をつくり出す力が低下することで目立つエイジングサインです。
ナールスゲンは、こういった「作り出す力」に刺激を与え繊維芽細胞を活性化させることでコラーゲンやエラスチン、HSPを生成させ、肌のハリやツヤを『肌本来の力』で復活させることをサポートするのです。
他にもお肌の表面のグルタチオンやHSP70(ヒートショックプロテイン70)といった肌に備わっている成分を増やす働きがあるため、紫外線による光老化(=シミ)、しわを防止してくれます。
こんなに多くの魅力があるナールスゲンですが、日本化粧品工業連合会が定める9項目の安全性試験において、問題のないことが確認されています。
こうしたことから、ナールスゲンは安全性に問題のない化粧品成分といえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ナールスゲンがお肌トラブル対策に欠かせない多くのサポートををしてくれることが伝わりますと嬉しいです。
「お肌のハリやツヤがなくなってきた…」
「シミやしわが増えてきて困っている…」
などお悩みの方は、ナールスゲンが含まれた化粧品をぜひ使ってみてくださいね。