蚊が飛んでいるように見える目の病気「飛蚊症」について解説します。
1. 飛蚊症とは何か?
1) 定義
飛蚊症（ひぶんしょう）は、目の前や視界内に浮遊しているような小さな点や糸のようなものが見える症状です。これらの影は実際には目の中に存在せず、脳が光を誤って解釈する結果生じる現象です。
2) 症状
飛蚊症の主な症状は、浮遊する小さな点や糸のような影が視界に現れることです。これらの影は通常、目を動かしても一緒に動いたり消えたりせず、人々にとっては不便であることがあります。飛蚊症が持続的に続く場合、日常生活に影響を及ぼすこともあります。
2. 飛蚊症の原因
飛蚊症の主な原因は、目のガラス体と呼ばれる透明なゼリー状の物質の中にある微小な不透明な物質や線維です。これらの物質が光を散乱して影を作り、それが視界に映ることで飛蚊症が現れます。加齢や目の疾患が進行することによっても引き起こされることがあります。
3. 検査と診断法は？
1) 検査
飛蚊症の検査には、目の中を詳しく調べる眼科の検査が含まれます。拡大鏡を使用してガラス体や網膜を観察し、他の潜在的な病態がないか確認します。
2) 診断
眼科医が行う詳細な検査の結果に基づいて、飛蚊症の診断が行われます。他の目の問題との区別がつきやすい場合、正確な診断が可能となります。
4. 飛蚊症の治療法
一般的に、飛蚊症自体は治療の必要がないとされています。ただし、飛蚊症が日常生活に支障をきたす場合、眼科医の指導の下でケアが行われることがあります。特定の症状に対する対処法や治療法が提案されることもあります。
最近では、硝子体手術とレーザー治療法があります。
1)硝子体手術
病的な症状（網膜裂孔、網膜剥離）なら硝子体手術を行います。
2)レーザー治療
網膜裂孔の場合、剥離していなければ「レーザー光凝固法」で治療します。
レーザー光凝固法とは、レーザーを裂孔の周囲に照射し、網膜を焼き付けて孔をふさぐという治療法です。
点眼による麻酔だけで行うことができ治療時間も、5～15分程度です。
痛みもほとんどありません
5.予防はできる？
そ早期治療は大前提です。
現時点では、飛蚊症を完全に予防する方法は確立されていません。ただし、健康な目を維持するために、バランスの取れた食事、適切な視力ケア、定期的な眼科検診などが重要です。これによって、目の健康を保つことができるかもしれません。
6.まとめ
飛蚊症の症状・原因から検査・診断・治療法・予防について幅広く解説しました。
60代では10人に1人が飛蚊症を感じているといわれています。
この記事を参考に飛蚊症の理解を深めましょう。
