ずっと便秘に悩まされている人は、肌荒れ、むくみ、くすみ、ニキビといったお肌トラブルにも悩まされている人が多いのではないでしょうか?
その原因は、便が腸内に必要以上に留まっているために、腸内環境が悪化しているからです。
そこで、ナールスエイジングケアアカデミー編集部の「慢性便秘は病院で治療!お薬で治して美肌を手に入れよう!」を参考にして、慢性的な便秘を解消するために、病院で処方される便秘のお薬の種類と飲む時に気をつけること、どの科を受診すればよいのかをお伝えします。
市販の便秘薬はどんなものがあるか?
便が出なくてツライ時、とりあえず薬局やドラッグストアで市販の便秘薬を買う人は多いと思います。
いろいろな種類の便秘薬が販売されていますので、選ぶ時も悩んでしまいますよね。どれも同じ内容ではなく、中には刺激の強いものもあります。はじめは刺激の弱いものから飲むのがオススメです。
●刺激性下剤
腸を刺激して活性化させるお薬で、市販の便秘薬といえば、大腸刺激性下剤がほとんどです。主な薬としては、センナ、ピコスルファートナトリウムがあります。
その他に、小腸を刺激する下剤もあり、ヒマシ油、オリーブオイルなどです。
●機械的下剤
このお薬は、便自体にはらきかけて便のカサを増やしたり、便を軟らかくして排便を促します。種類とその主なお薬をご紹介します。
①塩類下剤:酸化マグネシウム。
②糖類下剤:ラクツロース、麦芽糖。
③膨張性下剤:寒天、プランタゴ・オバタ、小麦ふすまなどを使ったもの。
④浸潤性下剤:ジオチルソジウムスルホサクシネート(Dioctyl Sodium Sulfosuccinate :DSS)。
⑤漢方薬:防風通聖散、大黄、センナ、アロエなど。
⑥座薬や浣腸
市販の便秘薬の上手な使い方
便秘が治らないからといって、刺激の強いタイプの便秘薬をずっと飲み続けるのは厳禁です!
刺激性の下剤は、文字通り、腸を直接刺激して排便につなげるお薬なので、長期間飲んでいると、どんどん飲む量が増え、やがてたくさん量を飲まなければ自力で排便できなくなってしまいます。
せっかく便秘を治そうと飲んだお薬なのに、かえって便秘を悪化させることになりかねないので、市販の便秘薬は便が出なくてツラくて、どうしようもない時だけのポイント使いにしましょう。
病院で処方されるお薬はいろんな種類がある
便秘を根本から解消するには、お医者さんに診てもらうのが一番の近道です。
いつまでも便秘を抱えたままでは、腸内フローラのバランスが崩れて悪玉菌が増え、悪玉菌がつくる有害物質が増えて、腸内環境が悪くなります。
これが原因で、お肌のトラブルや肌荒れが長引くだけでなく、慢性的なからだの不調など、さまざまに悪い影響が現れます。
病院で処方されるお薬は、基本的に市販の便秘薬と種類・作用は同じですが、お医者さんが患者さん一人ひとりの状態を確認しながら治療を行います。また、市販の便秘薬とは違った、まったく新しい作用のお薬もあります。
●刺激性下剤
市販薬と同じく、大腸の粘膜を刺激して、腸のぜんどう運動を活発にして排便を促します。
センナ、センノシド、大黄、ピコスルファートナトリウムなどが主成分のお薬になります。
●機械性下剤
これも市販薬と同じく4種類があります。主な成分は以下の通りです。
①塩類下剤:酸化マグネシウム
②膨張性下剤:カルメロースナトリウム
③浸潤性下剤:ジオクチルソジウムスルホサクシネート
④糖類下剤:ラクツロース
●上皮機能変容薬(クロライドチャネルアクチベーター)
従来の下剤とは全く違った作用の新しいお薬です。小腸に作用して水分の分泌能を高め、便を軟らかくして排便を促します。主な成分は、ルビプロストン(アミティーザ)です。
●整腸薬
腸内細菌叢を整えて、腸内の環境を改善します。主な成分はビフィズス菌です。
●坐剤
直腸内で炭酸ガスを発生させ、腸のぜんどう運動を活発化させます。主な成分は、炭酸水素ナトリウムです。
●浣腸薬
大腸のぜんどう運動を促し、便を軟らかくして、排便がしやすい状態を作ります。主な成分は、グリセリンです。
●最近登場した慢性便秘薬
最近登場した慢性便秘薬は、どれも腸管内の水分量を増やして便を軟らかくして、排便を促す作用のものです。それぞれご紹介します。
①上皮機能変容薬(GC-C受容体アゴニスト)
腸管粘膜に作用して便通が改善するお薬で、体内へはほとんど吸収されません。主な成分はリナクロチドです。
②胆汁酸トランスポーター阻害薬
大腸内に流入する胆汁酸の量を増やして大腸内へ水分を分泌させ、大腸の運動を活発にします。主な成分はエロビキシバットです。
③経口ゼリー剤
糖類下剤のラクツロースのゼリータイプのお薬です。同成分のシロップ薬はお子さんにも処方されます。
④ポリエチレングリコール製剤
主成分がマクロゴール4000、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化カリウムの配合剤で、粉末状のお薬を水に溶かして飲むタイプです。
体内に吸収されないので安全性も高く、2歳以上のお子さんにも処方されます。
病院に行くときは、どの診療科を受診すればよいか?
そもそも便秘を病院で治せるということを知らない人も多いと思います。
だから、どの診療科に行けばいいか迷ってしまいますよね。便秘を見てくれる診療科をご紹介します。
・消化器内科
・胃腸科
・大腸肛門科
・便秘外来
病院によっては予約が必要なところもありますし、消化器内科の場合、便秘を診療していない病院もあります。
受診する前に一度、病院に電話して確かめてからの方が、時間の無駄にならないですね。
まとめ
ナールスエイジングケアアカデミー編集部の「慢性便秘は病院で治療!お薬で治して美肌を手に入れよう!」を参考にして、慢性便秘のお薬やどこの診療科を受診すればよいかについてご紹介しました。
ただか便秘と放っておかずに、きちんと治療することで、からだやお肌の不調を改善することができます。
この記事が少しでも、ツライ便秘に悩まされている皆さまの一助になれば幸いです。