高い保湿成分のセラミドは、バリア機能を守るはたらきで、乾燥肌や敏感肌のスキンケアやエイジングケアにも使えます。そんなセラミドは、ほうれい線のケアにも効果が期待できるのでしょうか?
そこで今回は、セラミド化粧品でのほうれい線ケアの効果についてご紹介します。
ほうれい線の目立つ原因
ほうれい線とは、鼻の両わきから口元に向かって伸びる線のことです。
ほうれい線が目立つ大きな原因の1つは、肌の乾燥です。表皮の角質層には、皮脂膜・天然保湿因・角質細胞間脂質の3つの保湿物質が存在し水分を保っていますが、これらが不足してしまうと、水分が足りなくなり肌の乾燥の原因となります。
乾燥し始めると、水分をこれ以上失わないようにターンオーバーが加速し、未成熟な角質細胞が角質内にできてしまいます。その結果、肌の肌理が乱れ、隙間が生まれて、ほうれい線をはじめとした小ジワになります。
もう1つのほうれい線が目立つ原因は、頬のたるみです。真皮の衰え、表情筋の衰え、皮下脂肪の増加や蓄積によりたるみが生じると、深いほうれい線になります。
セラミド化粧品のほうれい線への効果
前述のとおり、ほうれい線の原因には、「肌の乾燥」と「頬のたるみ」がありますが、セラミド配合化粧品でのケアで効果があるのは、肌の乾燥によるほうれい線だけです。
加齢によりセラミドが減少すると、肌は乾燥しやすくなり、肌トラブルが起こりやすくなります。
そこで、セラミドを含んだ化粧品で不足しがちなセラミドを補い、しっかり保湿してあげることで乾燥が改善され、シワやほうれい線が目立つことを防ぐことが可能です。
また、高保湿成分のセラミド配合の美容液を活用し、肌の外側から不足しているセラミドを補うことで、セラミドの層が厚くなり、肌そのものの保湿力がアップします。その結果、肌のターンオーバーが正常に機能するようになり、肌の乾燥によってできた浅いほうれい線なら解消することができるのです。
セラミド化粧品の中でも、人の肌にある角質細胞間脂質とほぼ同じ構造を持つヒト型セラミド配合の化粧品がおすすめです。肌との親和性が高く、保湿力や浸透力にとても優れているので、ほかの種類のセラミドと比べもっとも高い保湿効果を期待できるからです。
さらに、配合量の多さを、全成分表示の上位にセラミドが記載されているかで確認しましょう。また、セラミドは油溶性の成分なので、水分の多い化粧水より、油分の多い美容液や保湿クリームで補う方が効果的です。このようなポイントでセラミド化粧品を選ぶことで、よりほうれい線ケアに効果が期待できます。
一方、「頬のたるみ」が原因のほうれい線は、セラミド化粧品では改善することができません。
まとめ
セラミドは、高い保湿力でバリア機能の維持やターンオーバーの正常化が期待できるので、肌の乾燥が原因の浅いほうれい線は改善できます。
一方、たるみが原因の深いほうれい線の改善は、セラミド化粧品では期待できないので、ほうれい線が目立つ前から、セラミド化粧品などでしっかり保湿し、乾燥肌を防いで、予防を心掛けましょう。