今回は、ナールスエイジングアカデミー編集部の
「人は皮膚呼吸をするの?化粧品と美容業界の誤った使い方!」を参考に、正しいスキンケアやエイジングケアのための皮膚呼吸についてご紹介します。
美容業界の皮膚呼吸に対する誤解
人は主に肺呼吸をしており、皮膚から取り入れる酸素量は肺呼吸で取り入れる量と比べればわずか0.6%程度です。
そのため、生命活動や肌への皮膚呼吸の影響はほとんどありません。皮膚呼吸ができないと死んでしまう、皮膚呼吸をしないと肌に悪いというのは都市伝説です。「皮膚呼吸を妨げない」という売り文句の化粧品には注意しましょう。
美容業界でも皮膚呼吸についての誤った情報が多くあります。
まず、化粧品に使われている合成ポリマーと、食品用のラップに使われている合成ポリマーは別物なので、密封性はなく皮膚呼吸も妨げません。
むしろ、オールインワン化粧品やクレンジングジェルなどに使われる「ジェル化」や「ゲル化」のように、合成ポリマーは化粧品技術の進歩に貢献しています。
そして、フェイスマスクや化粧水パックは、刺激のあるものを付けたり、密閉した状態を長い時間続けることで乾燥肌になるリスクがありますが、皮膚呼吸が阻害されたことが原因ではありません。
さらに、皮膚呼吸を妨げると言われるシリコンやカルボマーは、構造上、皮膚を密閉することがないので、毛穴に詰まりにくく、角栓などの原因になるリスクも低いのです。
また、メイクを落とすのは、メイク残りによる肌の酸化や顔ダニや皮膚常在菌のバランスを崩すのを防ぐためであり、皮膚呼吸を妨げないようにするためではありません。
正しい皮膚やスキンケアの知識
皮膚呼吸にまつわる誤った情報に振り回されないように、正しい皮膚の知識や正しいスキンケアやエイジングケアの知識を身につけましょう。
皮膚の役割は皮膚呼吸ではなく、物理的な外力や刺激などから守り、有害物質や紫外線などの侵入を防ぎ、体温調整作用、知覚作用、分泌作用などを担うことです。
そして、毎日のスキンケアやエイジングケアの基本は、「正しいクレンジングや洗顔で肌を清潔に保つ」、「自分の肌質や肌状態に合った化粧水や美容液、乳液、保湿クリームでしっかり保湿を行う」、「紫外線対策」の3つを正しく行うことです。
スキンケアの後の肌の状態もこまめにチェックして、今のスキンケアが自分に合っているか確認することも大切です。また、エイジングケアは、正しくコツコツ続けることが大事です。
皮膚呼吸を意識するよりも、正しいスキンケアやエイジングケアを意識するほうが大切なのです。
まとめ
正しいスキンケアやエイジングケアのための皮膚呼吸についてご紹介しました。
美容業界や化粧品業界で使われている皮膚呼吸には、誤った情報が多くあります。
この記事を参考に、誤った情報に惑わされないために、正しい皮膚の知識、正しいスキンケアやエイジングケアの知識を身につけましょう。