今回は、ナールスエイジングアカデミー編集部の
「セラミドの種類!天然と合成、ヒト型の効果と特徴の違い」を参考に、天然セラミドと合成セラミドやヒト型セラミドの構造や効果の違いをご紹介します。
化粧品成分のセラミドの種類
エイジングケア化粧品成分として使われるセラミドにはたくさん種類があり、次のように合成由来と天然由来に分けられます。
①合成由来のセラミド
・ヒト型セラミド
ヒトのセラミドに近い構造になるように、酵母を利用して生成された化粧品成分で、6種類以上あります。高価な化粧品成分です。化粧品成分の表示は、「セラミド」です。
・合成セラミド(疑似セラミド)
セラミドに類似した物質を化学的に合成したものです。低価格ですが、保湿効果も他のセラミドより低いと考えられています。化粧品成分の表示は、「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」などです。
②天然由来のセラミド
・天然セラミド
馬などの脳や脊髄から抽出される動物由来の化粧品成分です。当初は牛由来の天然セラミドが主流でしたが、安全性の問題で今では馬由来が主流です。高価な化粧品成分です。化粧品成分の表示は、「ビオセラミド、セレブロシド、ウマスフィンゴ脂質」です。
・植物性セラミド
コメ、トウモロコシ、大豆、コンニャクなど植物由来の化粧品成分です。比較的安価な化粧品成分です。化粧品成分の表示は、「グルコシルセラミド、加水分解コンニャク根、トウモロコシ胚芽抽出物、セラミド糖脂質含有米エキス、セラミド含有米抽出物、ユズ果実エキス、植物性セラミド、コメヌカスフィンゴ糖物質」などです。
化粧品成分のセラミドの構造の違い
どのセラミドも基本的なはたらきは、肌を保湿することですが、構造や効果には違いがあります。
合成セラミドは、本来の角層のセラミドと全く同じ構造のものとそうでないラセミ体セラミドが混ざったものです。
一方、ヒト型セラミドは、人の肌の角層のセラミドと全く同じ光学異性体の構造のセラミドです。
天然セラミドは、セラミドの基本構造に加えて、「ガラクトース」という糖類が付いており、植物セラミドは、セラミドの基本構造に加えて、「グルコース」という糖類が付いています。そのため、ヒト型と同じはたらきをするかどうは不明です。
つまり、ヒト型セラミドは、角層のセラミドそのものではありませんが、構造的な視点、活性のあるなしなどを考えれば、肌のセラミドのはたらきに近い効果を期待でき、保湿によってバリア機能をサポートすることで、ターンオーバーの正常化のはたらきが最も期待できる成分なのです。
セラミドの効果とセラミド配合化粧品の使い分け
セラミドは保湿成分なので、乾燥肌の予防や改善が期待できます。また、小じわ、ほうれい線などの乾燥肌が原因で起こる肌悩みの改善も期待できます。さらに、敏感肌や乾燥性敏感肌、インナードライ肌などの改善も期待できます。
ヒト型セラミドや動物セラミドは油溶性成分なので、セラミド美容液やセラミドクリームなどで使うことがおすすめです。
一方、ユズセラミド(ユズ果実エキス)やグルコシルセラミドなどは水溶性成分なので、セラミド化粧水などで使うことがおすすめです。最近では、グルコシルセラミドがクレンジングジェルなどに配合されることもあります。
まとめ
天然セラミドと合成セラミドやヒト型セラミドの構造や効果の違いをご紹介しました。
セラミドにはたくさんの種類があるので、その構造や特徴の違いを理解することが大切です。
この記事を参考に、天然セラミド、合成セラミド、ヒト型セラミドの違いをご理解いただき、セラミド配合化粧品を上手に選んで、エイジングケアに役立ててください。