ケラトヒアリン顆粒って、聞いたことがありますか?
美容マニアでもあまり知らない肌に関する成分なのですが、理解するのが難しいので、多くの美容やコスメ、スキンケアの話では登場することはありません。
しかし、ケラトヒアリン顆粒は美肌のためにとても大切。
バリア機能を守るフィラグリンのもととなるたんぱく質で、光を屈折させて紫外線から肌を守るはたらきがあるといいます。
そこで、ナールスエイジングケアアカデミーの「ケラトヒアリン顆粒とは?バリア機能を支え紫外線から肌を守る!」の記事を参考に、ケラトヒアリン顆粒とは何か、その成り立ちやはたらきについてご紹介します。
ケラトヒアリン顆粒とは?
ケラトヒアリン顆粒は、表皮の顆粒層に見られるたんぱく質です。また、膜で包まれない不定形であることが形態的な特徴です。
成分としては、フィラグリンの元となるリン酸化したプロフィラグリンです。リン酸化プロフィラグリンは、分子サイズが大きく不溶性です。
そのため、ケラトヒアリン顆粒は、その名のとおり、顆粒状なのです。
健やかな素肌のためには、表皮のターンオーバーの正常化が大切ですが、ケラトヒアリン顆粒は、ターンオーバーに関連している顆粒細胞に大量に含まれています。
しかし、顆粒細胞が角層細胞に移行すると、ケラトヒアリン顆粒はなくなります。
ケラトヒアリン顆粒のはたらきって?
顆粒細胞は、ターンオーバーにより角質細胞に変化します。
プロフィラグリンがリン酸化された状態にあったケラトヒアリン顆粒は、角質へ移動するとフィラグリンに分解されます。
そして、それがアミノ酸に分解されて天然保湿因子(NMF)の主成分になります。天然保湿因子は、セラミドや皮脂膜とともにバリア機能を守り保湿を助けます。
また、ケラトヒアリン顆粒が変化したフィラグリンには、角層でケラチン線維の凝集を促進するはたらきがあります。
このほか、ケラトヒアリン顆粒には、光を屈折させ反射させる性質があります。
そのため、真皮へ届こうとする紫外線のダメージを軽減するはたらきがあります。ただし、これで紫外線を確実にカットできるわけではありません。
肌悩みや皮膚の病気との関連性
ケラトヒアリン顆粒は、肌と深い関係にあることがおわかりいただけたと思います。
この量が減ったり、異常をきたすと、フィラグリンが減って、天然保湿因子(NMF)も減ってしまいます。
そのため、皮膚常在菌バランスが崩れ、pHが弱酸性からアルカリ性に傾くことも。
その結果、乾燥肌や敏感肌や、肌荒れなど肌悩みの原因になります。
また、皮膚の病気ともかかわってきます。その代表が、やアトピー性皮膚炎や尋常性魚鱗癬(じんじょうせいぎょりんせん)です。
アトピー性皮膚炎は、かつてアレルギー性の皮膚の病気として免疫学的な研究が多く進められ、アレルゲンの対策が治療の中心でした。
しかし、フィラグリンやセラミドの減少との関係がわかってきてからは、スキンケアによる保湿の重要性が唱えられるようになってきました。
また、尋常性魚鱗癬という遺伝性角化異常疾患では、ケラトヒアリン顆粒に異常があることがわかっています。
まとめ
ナールスエイジングケアアカデミーの「ケラトヒアリン顆粒とは?バリア機能を支え紫外線から肌を守る!」の記事を参考にして、ケラトヒアリン顆粒とは何か、そのはたらきとともに、肌悩みや皮膚の病気との関連をご紹介しました。
この記事を参考に、ケラトヒアリン顆粒について理解を深め、健やかな美肌のために活かしてくださいね。