紫外線は日焼けやシミ、そばかす、顔のたるみやほうれい線の原因ですが、実は、アトピー性皮膚炎など皮膚の病気の治療に使われているのです。
今回は、ナールスエイジングケアアカデミー編集部の
「紫外線治療とは?アトピー性皮膚炎など皮膚の病気に有効な光線療法」を参考に、紫外線治療についてご紹介します。
紫外線治療って?
紫外線を照射して皮膚病を治すことは、紫外線治療または光線療法と呼ばれています。
紫外線治療とは、紫外線の持つ免疫を抑える力を利用して、皮膚の病気を治すための医療の1つです。
乾癬やアトピー性皮膚炎などは、ステロイド外用薬などの塗り薬だけでは改善しないことや、症状がひどくなったり、患部の面積が広くなる場合があります。
そんな時に、UVBとUVAによって、過剰な免疫反応を起こす細胞の増殖を抑え、皮膚病を治すのが紫外線治療です。
どんな病気に使われるの?
保険適用で紫外線治療を受けられる病気は、尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎、尋常性白斑(しろなまず)、掌蹠膿疱症、皮膚悪性リンパ腫です。
また、保険適用外ですが、円形脱毛症、痒疹の治療にも使われます。
特に、尋常性乾癬には紫外線治療がとても有用な治療法です。
紫外線療法の進め方、リスクや副作用は?
紫外線を選択して取り出せる光源ランプを使用し、患部に直接紫外線を照射して治療します。
照射回数や紫外線量は病気の種類や重症度によって違い、また、人によっても反応が異なります。
だから、最初に問診を行い、背中に紫外線をあててその反応を測定した後に、治療に使う最初の紫外線量を決めます。
また、一般的には、入院治療なら週4〜5回、外来治療ならば週2〜3回(1回5〜7分)で、いずれの場合も、20回1クールが基本となります。
紫外線治療を行った際には、日焼け、皮膚の赤み、色素沈着などの副作用が起こることがあります。
また、長期的なリスクとしては、慢性紫外線皮膚変性や皮膚がんなどがありますが、
それを避けるために、総照射量の上限を決めるなどの安全な治療法が選ばれます。
紫外線治療にかかる費用は?
紫外線治療にかかる費用は、保険適応の場合、初診か再診かによって違います。
治療薬の費用を別として、診察料・処方箋料の合計は、初診の方で2,110円、再診の方で1,250円~2,220円程度です。
紫外線治療の種類は?
紫外線治療には、大きく3つの種類があります。
PUVA療法、ナローバンドUVB療法、エキシマライトによる紫外線治療の3つがあり、いまではナローバンドUVB療法が主流となっています。
どの紫外線療法もメリット・デメリットがありますが、皮膚科医などと十分に相談して、治療を受けるかどうかを検討してください。
まとめ
紫外線治療とはどのようなものかというのをご紹介しました。
悪いイメージの多い紫外線ですが、特性を生かすことで、尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎などの完治が難しい皮膚病の治療に使われています。
紫外線や美容成分などを正しく理解して、エイジレスな美肌を目指しましょう。