美容オイルなどの化粧品では、抗老化を意味する「アンチエイジング」はできません。しかし、年齢を重ねると気になる、肌老化のサインをケアしたり、予防したりする「エイジングケア」はできます。
そこで今回は、美容オイルの役割と効果についてご紹介します。
美容オイルの役割
保湿には、「水分を与える」「水分を保持する」「水分の蒸発を防ぐ」の3つのプロセスがありますが、美容オイルが得意なのは、「水分の蒸発を防ぐ」ことです。美容オイルだけに頼ると、水分の蒸発を一定期間抑えることができても、水分の保持ができません。
そのため、美容オイルを使う前に、水分を与え、水分を保持する成分を肌に与えることが大切なのです。また、水溶性の成分の多い化粧水や美容液の前に美容オイルを使うと、油膜ができて成分の浸透を妨げます。つまり、美容オイルは、スキンケアの仕上げとして1番最後に使うものなのです。
美容オイルの効果
肌の表面には皮脂や皮脂膜があり、これらの油分と美容オイルがなじむので、美容オイルを塗るとすぐに肌に浸透して、肌が柔らかくなり保湿された実感がでます。
また、角質層に浸透し、肌の油分を増やすことで角質細胞間脂質をサポートし、肌をふっくらさせることもサポートします。さらに、美容オイルによる油膜が皮脂膜とともに重なることで、バリア機能も高まります。
また、美容オイルには、動物性と植物性のものがあり、どちらも皮脂の成分と同じか、それに近い成分が含まれます。100%のオイル成分のものをはじめ、オイル以外の成分が配合されたものがありますが、保湿クリームよりもオイルの配合濃度が高くなります。
植物性の美容オイルには、ホホバオイル、ココナッツオイル、オリーブオイル、アルガンオイルなどがあります。
ホホバオイルは、保湿性が高く、皮脂量のバランスを調整してくれる効果があります。ココナッツオイルは、高い抗菌作用が期待できるラウリン酸という成分が含まれているので、大人ニキビや吹き出物、肌荒れといった肌トラブルを予防する効果があります。
また、頭皮ケアとして女性の薄毛対策にも使えます。オリーブオイルは、ビタミンA、ビタミンE、葉緑素、ポリフェノールなど美容効果が期待できる成分が豊富に含まれています。
また、オレオカンタールという抗炎症作用と抗酸化作用を持つ成分が含まれているので、肌荒れの予防やエイジングケア効果にも期待できます。アルガンオイルは、ビタミンやポリフェノールなどの抗酸化物質が含まれおり、エイジングケアに有効です。
動物性の美容オイルには、抗菌作用が高く、人の皮脂膜にとても近い成分の馬油や、エイジングとともに効果が弱まりやすい、皮脂膜を助けるはたらきが期待できるスクワランなどがあります。
まとめ
美容オイルはどれも、水分の蒸発を防ぐ役割ですが、含まれる成分が違ったり、テクスチャーが異なったりします。
自分の好みや肌状態を考慮して、美容オイルを選び、上手にエイジングケアに取り入れましょう。