加齢により、真皮の新陳代謝が悪くなり、コラーゲンをつくり出すスピードが遅くなります。そのため、コラーゲンが減少し、肌のハリがなくなってほうれい線が目立ってきます。つまり、コラーゲンが十分にあればほうれい線は改善できるのです。
そこで今回は、 コラーゲン化粧品やエイジングケア化粧品でほうれい線は改善できるのか、ご紹介します。
コラーゲン化粧品のほうれい線改善の効果
肌にあるコラーゲンと化粧品に配合されているコラーゲンとは違うものなので、肌の弾力を回復するためのコラーゲンを化粧品で補給することは出来ません。さらに、化粧品は、塗っても角質層より奥の、コラーゲンがある真皮までは浸透しません。
しかし、化粧品のコラーゲンは、肌表面や角質層で肌の保湿をするという役割があります。
通常のコラーゲンは非常に分子が大きいので、肌に塗ってもなかなか浸透しませんが、肌の表面で水分の蒸発は防げます。
一方、低分子コラーゲンは角質層までしっかり浸透し、水分を保持する役割があります。
角質層をしっかりと潤せば、肌のバリア機能が向上し、ターンオーバーも正常化し、結果的に真皮を守ることにもつながります。つまり、コラーゲン化粧品で肌をたっぷり保湿することができれば、ハリやツヤを取り戻し、乾燥による浅いほうれい線は改善できます。
エイジングケア化粧品のほうれい線改善の効果
エイジングケア化粧品成分の中には、次のようなコラーゲンを増やすはたらきをするものがあります。
必ずしもそれが入ったエイジングケア化粧品を使ってコラーゲンが増えることにはつながりませんが、予防美容的なほうれい線対策が期待できます。
・ナールスゲン
分子量が小さく、肌の奥にまで浸透しやすい水溶性のアミノ酸誘導体です。コラーゲン以外に、エラスチン、ヒートショックプロテイン47、しわやほうれい線を予防するヒートショックプロテイン70などを増やすはたらきがあり、肌表面で抗酸化物質グルタチオンを増やす作用、紫外線による光老化抑制作用、ヒアルロン酸の産生を高める作用も認められています。
・ネオダーミル
成分は単一ではなく、グリセリン、水およびメチルグルコシド6 リン酸・銅・リシン・プロリン複合体の混合物です。Ⅲ型コラーゲンを増やすことが大きな特徴です。
・ビタミンC誘導体
コラーゲン生成をサポートする以外にも、皮脂をコントロールしたり、メラニンを還元したりしますが、刺激性があります。水溶性ビタミンC誘導体、油溶性ビタミンC誘導体、両親媒性ビタミンC誘導体の3種類があり、美容液にはいずれも使われます。
・ビタミンA誘導体
油溶性成分で、レチノールやそれを改良したレチノイン酸トコフェリルなどがあります。ターンオーバーの促進、コラーゲンの生成促進などの作用がありますが、刺激が強いので注意が必要です。
・アセチルデカペプイド-3
FGFと似たはたらきをするので、コラーゲンを増やすはたらきがあります。
・ニールワン
しわ改善の効能を取得した医薬部外品成分で、真皮まで届きます。
・ナイアシンアミド
真皮と表皮にはたらきかけるしわ改善の効能を取得した医薬部外品成分で、真皮まで届きます。
まとめ
コラーゲン化粧品やコラーゲンを増やすはたらきをする成分が配合されたエイジングケア化粧品の、ほうれい線への効果についてお分かりいただけたでしょうか?どちらも予防美容として、ほうれい線への効果が期待できます。
たるみにより深く目立ったほうれい線は改善することが難しいので、ほうれい線が目立つ前に化粧品を上手に使ってケアすることが大切です。